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素敵なポートランダーに聞くこれからの人生を考えるヒント

PORTLANDERS

素敵なポートランダーに聞く
これからの人生を考えるヒント

#04

Meri Kemp &
Carey Portzline

メリ・ケンプ
キャリー・ポーツライン

リリス・ロケット/陶芸家

ポートランドに暮らしながらいきいきと働く女性たちを紹介する
『PORTLANDERS』。第4回はスレッド&フィスク創業者のメリ・ケンプさんとキャリー・ポーツラインさんです。

Meri Kemp & Carey Portzline / Thread & Whisk Founder
(メリ・ケンプさん、キャリー・ポーツラインさん/スレッド&フィスク創業者)

素敵なポートランダーに聞くこれからの人生を考えるヒント

“Thread & Needle”というのは針に糸を通すという意味で使われることばですが、メリ・ケンプさんとキャリー・ポーツラインさんのショップは“Thread & Whisk”という名前。キャリーさんはスレッド(糸)=デザイナーであり縫製担当。メリさんはフィスク(泡立て器)=元シェフでありジャーナリスト。彼女たちの作る物はすべて食べるものが基本となっています。

Our products are proudly made in Portland, Oregon, USA.(わたしたちの製品はアメリカオレゴン州ポートランドで誇りをもって作られています)。メリさんとキャリーさんが創業した“Thread & Whisk”のサイトにはポートランドで作られていることが謳われています。

メリさんとキャリーさんの名を一躍有名にしたのは、彼女たちの初めてのコラボレーションによって生まれたエプロンでした。「このエプロンが一番最初の製品なの。取り外しができるクロス付きのエプロンで、ワンピース的な感覚でゲストを迎えることもできるわ。クロスだけを替えることもできるし、柄を替えてアレンジも楽しめるのよ」この製品は同世代の女性を中心に話題となり、発売後すぐに全米メディアに取り上げられました。

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メリさんの元シェフならではのアイデア、キャリーさんの元デザイナーならではのアイデア。それぞれの能力を活かして形にするのが彼女たちのスタイルです。そしてそのベースは「食」。日常の中のちょっとした「あったらいいな」から生まれていきます。

「このバッグは新製品。友達の家に食べ物を持って行くときに適したものがないなって考えたの。マチがあるので広げたら大皿も入るし、保温性も高いのよ。トートバッグみたいにもなるし、何かこぼしてしまっても拭き取るだけで汚れが落ちるの。同じシリーズでワインボトルを2本入れることができるキャリアーもあるわ。友達の家に持って行くときに便利でしょ。ワインオープナーを入れる場所もあるのよ。これらは広げるとお花が開くようでしょう?だからブルーム(bloom)シリーズというの」ポートランドでよく行われるポットラックパーティ(食べ物を持ち寄るパーティ)で重宝しそうです。彼女たちの製品はすべて実際に使う人の目線で作っているから、使い勝手がよく、デザイン性も優れています。訪れた工房には、エプロンやバッグで使用するファブリックや革のパーツが置かれていました。ミシンも置かれていて、この場所で縫製も行っています。すべてが手作り、中心に食べ物があってそれをプロダクトにしています。

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彼女たちはそれぞれキャリアを積んだ女性でしたが、お子様の誕生を機に仕事からは遠ざかる日々を送っていたと言います。「わたしたちふたりは子どもを通じて知り合ったの。子どもたちが同じクラスにいて、13年間は普通の親同士として接していたのね。ずっと長い間知っていたけれど、ふとしたきっかけで話し始めると二人とも次のキャリアを考えていたことがわかった。共通項があったの。はじめはブログで発信することから始めた。元シェフと元デザイナーという立場から、お互いの考えを出し合っていたの」

メリさんはポートランドに暮らすようになって20年。前はニューヨークに住んでいました。キャリーさんのポートランド暮らしは22年。以前はミネアポリスにいて、ポートランドではナイキのデザイナーとして働いていたそう。「1996年にナイキで働くために引っ越してきたけれど、その頃のナイキには人が集まらなかったわね。ポートランドも今とは違ってあまりぱっとしなかったし。でも今では人気の街で人も集まってきたわね」

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「二人とも大きな街から来たからわかるけれど、ポートランドという街だからこそスモールビジネスが上手くいったと思っているわ。大都市だと、とても怖くてできないと。そういった意味でポートランドは、ちょうどいいサイズ感だと思う。それに何より周囲の皆が協力的で、友達に何か聞けばすぐに教えてくれるし、他のデザイナーとのコラボレーションもやりやすいのがいいところね」ポートランドに移住してきた人の多くは、何かチェンジをしたいと思っている人。自然がすぐ近くにあり、それほどあくせくと働くこともないというムードにも満ちています。

ポートランドで気に入っているところを聞くと、キャリーさんは「わたし自身が完璧主義者じゃないから、完全ではないところね」と笑いながら言い、メリさんは「やっぱり自然が多いところがお気に入り」と言います。「伝統的ものや古いものを使っていくのが文化として定着している。それがポートランドカルチャー。いいものを選ぶ、そこが基本。ありがたさを見いだしてくれる、ポートランドはそんな街」

LILITH ROCKETT

Thread & Whisk Founder

https://www.threadandwhisk.com